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舞美人 新米女将の酒造りブログです。

2010年9月
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越前 木槽(きぶね)搾り
 木槽(ぶね)搾りとは。。。。。
   新酒を搾るために、木で出来た旧式の搾り機を使用するやり方のことですが、
  現在この道具はほとんど残っておらず、使用している酒蔵も少なくなっています。
 
   舞美人では、桜の木でできた木槽(きぶね)を普通酒から大吟醸に至るまで、 
  すべてのお酒を木槽(きぶね)で搾っています。
 
   もろみを酒袋に詰めてから、新酒を搾りきるまで約3日間かかり、熟練した技と
  時間と手間がかかります。
 
   そのおかげで、もろみを搾りすぎないために、雑味の少ない繊細なお酒を醸す
  事ができます。舞美人にとって、一番の宝物であり自慢の道具です。
 
   
   
木槽搾り 手順  

 
1、もろみを酒袋にいれます。
 仕込みタンクから、ポンプで運ばれてきたもろみ(酒母に水、麹、蒸米を仕込んだもので、清酒の母体となるもの)を酒袋の中に入れる作業です。
 
 入れるもろみの量は蔵元杜氏の感なのですが、もろみを入れすぎたりすると、搾る際に酒袋が破裂しますし、少なすぎると、搾った後の酒粕の出来に影響がでます。
 

 
   
2、酒袋を木槽に並べます。  
 酒袋を、一つ一つ丁寧に並べていきます。口は、何かで止めてあるのではなく、下に折り曲げてあるだけですが、不思議と中身は出てきません。
 
 袋取りと呼ばれる作業です。
 
 ここにも、蔵元杜氏の技がひかります。

 
3.どんどん酒袋を積み上げます  
 きれいに、どんどんどんどん積み上げていきます。

 
4.一袋ずつ丁寧に  

 1~3までの作業をを、繰り返し繰り返し続けます。

 もろみは、もちろん水分が多いので、一袋はかなりの重量です。

 積み上げる時には、酒袋をもってかがむのでかなりの重労働です。
 
 1度に搾る量のすべてを、酒袋に入れ終えた頃には、木槽(きぶね)の上まで積みあがります。

  ここまでくると、重みで槽口(ふなくち)からちょろちょろと新酒が出始めます。蔵に新酒の香りがたちこめ、造り手として嬉しい瞬間です。
 

 

 
5.ふたをかぶせます。  
 木槽(きぶね)の蓋を積み上げた酒袋の上にせます。

 これが相当重いです。大人が3人で持つのがやっとですが、そのおかげでのせた瞬間から、新酒が勢いよく出てきます。

 このときのお酒を「あらばしり」といいます。
   
 木槽(きぶね)の槽口(ふなくち)です。

 出ていたばかりの新酒を、ここからすくって飲むと、最高のおいしさです。

 
6.圧力をかける  
 蓋の上に、非常に重い木片をいくつも積み上げ、その上から油圧による圧力をかけます。

 その時、「ゴンゴンゴン」という音がするのですが、舞美人の酒蔵の名物になっています。
 この音がする間は、常に異常がないか緊張しています。

 圧力をかけてやると、再び勢いよく新酒が出てきます。
 酒袋のもろみの量や、積み具合などが悪いと、中で破裂しもろみが蔵の天井まで、飛び散ってしまいす。
 
   
   
   木槽(きぶね)搾りをするためには、どの作業一つとっても手を抜けるところはありません。ですが、大吟醸や鑑評会用のお酒など高級酒の搾りにはこの木槽(きぶね)使用しているという酒蔵さんもあるぐらい、その実力は認められています。
舞美人では、高級酒のみではなく普通酒などの日常酒すべてに使用しています。
長い時間と熟練した技術、そして重労働。ですがそれに見合う価値のある道具だと思います。
舞美人はこの、桜の木でできた木槽(きぶね)とともに、お酒を醸し続けていきます。